ボクは素直に、さぁちゃんはがむしゃらに。

猛烈に疲れているなぁと、
目を覚ましたさぁちゃんがつぶやいて、
一緒に寝ていたボクのことを起こしました。

明け方にボクが起こした時には無視したのに、
自分が起きる時には、
突然声をかけてくるので、
さぁちゃんはいつも勝手です。

明日の福島の準備をしてから、
20時に帰ってきたさぁちゃんは、
疲れたーって、げっそりしていました。

大丈夫ですかー？
おブスになっていますよー。





もう2月が終わるねぇと、
体を伸ばしたり、もみもみしたりしながら、
あ！
今日発売の百姓貴族3巻買い忘れたー！！とか、
今日からホビット第2章公開じゃーん！！！！とか、
とにかくいちいち思い出して、
大騒ぎをしていました。

隙をついて、
キッチンへにじり寄ろうとボクは、
さぁちゃんのお話しを聞くふりをしていました。
どきどき。





なにくわぬお顔で、
優雅にふりふり近づこうとしましたら、
ちょっとー！！
私をあざむこうなんて10年早いわーと、
さぁちゃんが言いました。

な、なんのことですかー？
王子ウォーク中なだけでーすって言いましたら、
みーたんは王子過ぎて、
白飛びしちゃったわと笑われました。

ほっ。
ばれてない？？





時間の流れはおそらく、
昨日と今日、
去年と今年ではさほど大きく変わっていないと思うのよと、
さぁちゃんが言いました。

そりゃぁ、そうでしょうね。
ボクはねむねむですから、
そんなあたりまえのことを言われても、
お返事に困ります。





がむしゃらにヒトの心を追求して、
誰かの痛みに触れて、
生き方を考えて、
常に、私が一体どのようなお役に立てるのかと、
悩み続けることは時に、
私自身を蝕みそうになるよって、
さぁちゃんは言いました。

それでも、何をもにも変えられない瞬間のきらめきを、
教えてくださるヒトたちがいて、
だからこそ生きていられる私がいて、
この疲れにも、
果てはこの存在にも、
わずかであっても意味があるのかと思えたら、
明日も頑張れるねと、
さぁちゃんが腕組みしながらうなずいていました。

そんなボクのまいにち。
とりあえず今は、
逃げずに続けようというのが、
さぁちゃんの結論。


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